2005年、広告会社スリードが郵政民営化の宣伝企画を受注した際、衆愚に分類するセグメント(対象)として【B層】を提唱。主に【IQの低い専業主婦、教育レベルの低い高齢者および若年者】を想定し、マスメディアを活用した扇動的な情報操作によって、構造改革へ向けた世論合意を目指した。スリード社は批判に対し、分析軸として使用した概念を一方的に解釈していると反論したが、企画書段階においてIQによる対象分類を行っていたことは否定しなかった。小泉改革以後も「【マスコミ報道に流されやすい低知能の大衆】」という概念として用いられるケースが多い。
【『独りファシズム つまり生命は資本に翻弄され続けるのか?』響堂雪乃〈きょうどう・ゆきの〉(ヒカルランド、2012年)】
「具体的なことはよくわからないが小泉純一郎のキャラクターを支持する層」(Wikipedia)がB層であるならば、「具体的なことはよくわからないが池田大作のキャラクターを支持する創価学会員」はB創と名づけてよさそうだ。彼女たちは日蓮やブッダにはさほど興味を抱いていないし、宗教全般に対しても無知を恥じることがない。その言動にはただ勢いがあるだけでマルチ商法の押し売りと酷似している。「祈れば幸せになる」と「服用すれば健康になる」はまったく同じ論理展開で、実際は論理ですらなくただの循環論法となっている。
B層なる言葉を私は差別用語と誤解していたが、ターゲット・マーティングの対象であり、一言でいえば大衆消費社会におけるカモ(餌食)である。健全な批判や懐疑を欠いた精神は一本の電話詐欺にも騙されてしまう。