2020-09-16

牛島辰熊の信心

『北の海』井上靖
『七帝柔道記』増田俊也

 ・牛島辰熊の信心

『石原莞爾 マッカーサーが一番恐れた日本人』早瀬利之
『武術の新・人間学 温故知新の身体論』甲野善紀

 牛島は日蓮宗の信者だったので、宗教を通じても多くの人間と交わった。ある時期、日本山妙法寺の藤井日達導師の尼弟子が月に一度ずつ托鉢に来るようになった。その尼僧が太鼓を叩くことの重要性を言い、持参してきた太鼓をひとつ置いていった。次の月に来ると、牛島は太鼓は叩いていないという。尼僧が「なぜ叩かないのですか?」と問うと、牛島の答えていわく。
「あなたが妙法蓮華経と唱え太鼓を打つ精神は、私が道場で南無妙法蓮華経を心に唱えながら命がけの稽古をしてるのと同じ状態だと信じているのです。稽古に邪念が入れば私は必ず怪我をするのです。私は革を張ったこの太鼓こそ打ちませんが心の太鼓は緩みなく打っているのです」
 尼僧は感心して帰っていったという。

【『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』増田俊也〈ますだ・としなり〉(新潮社、2011年/新潮文庫、2014年)】

 月刊誌『ゴング格闘技』で連載中から読書界を騒然とさせたことをよく覚えている。牛島辰熊〈うしじま・たつくま〉は史上最強の柔道家・木村政彦の師匠である。「鬼の牛熊」と恐れられた。藤井日達は日本山妙法寺を開いた僧侶でガンディーとも親交があった。「日蓮宗の信者」とあるが藤井門下であったかどうかはわからない。たぶん熊本つながりなのだろう。

 本書で最も衝撃を受けたのは、大東亜戦争末期に牛熊が東條英機首相の暗殺計画「津野田事件」に加担し、山形に引っ込んでいた石原莞爾〈いしわら・かんじ〉がゴーサインを出したという件(くだり)である。しかもテロが失敗した場合には最終兵器として木村政彦を刺客として差し向ける手筈であったという。Wikipediaで牛熊の相貌を見ると「いかにも」という印象を受ける。彼らは東條首相のままであれば日本が焦土になることは避けられないと考えた。

 石原莞爾は国柱会の信者だが藤井ともつながりがある。昭和維新は日蓮主義者で染め上げられているが、やはり国難と日蓮に親和性があるためか。

 著者の増田は高専柔道の有段者であり、涙に掻き暮れながら本書を綴ったという。木村の柔道はグレイシー柔術に受け継がれている。表紙になっているのは17歳の木村である。



2020-09-15

犯罪者を秘書官にしていいの?

 ツイッターで菅野をフォローしている創価学会員は多い。日本会議批判はその殆どが左翼の手によるもので、安倍政権批判を目的にしていた。後半、小野寺まさるの火曜特集も必見のこと。

2020-09-14

「中国への自然な同調者たち」と指摘された創価学会・公明党

中国による対日工作、NPOや創価学会がパイプ役=米シンクタンク報告

 ・「中国への自然な同調者たち」と指摘された創価学会・公明党

中国に利用された創価学会

今回のアメリカ側の報告書は日本の権力中枢のそんな媚中派の存在や役割に光を当てたのだともいえよう。
同報告書はさらに「中国への自然な同調者たち」という章で創価学会と公明党が一貫した親中路線を歩んできたことを詳述していた。
創価学会側の中国への接近の動機に関しては「(創価学会・公明党側の)日本の防衛や日米同盟の強化に反対する消極平和主義の路線が中国側の期待に一致する」ことなどをあげていた。

安倍政権の媚中派を名指しした米報告書(4)二階氏中国密着の軌跡 | 古森義久

 中国からすれば名誉教授称号を与えればいくらでも働いてくれるのだから、こんな便利な相手はいない。自民党のようにカネと女を充てがう必要もないのだから安くつく。むしろ周恩来の巧妙さと鄧小平の狡猾さは深慮遠謀といってよい。江沢民とも同じように付き合ったところに池田の判断の誤りがあった。創価学会には国士がいないため誰も諫止できなかったのだろう。

「菅義偉首相」にしがみつく創価学会と公明党の限界

 公明党が考えるのは創価学会のことだけで、創価学会が考えるのは自分たちの勢力伸長だけだ。一度として国民のことを思ったことがない。党利党略・教団エゴ全開である。大乗仏教の看板を下ろすべきだろう。

自民党のベテラン職員は「菅は、かつての野中広務と同じような立場に立ったな」と評するが、そのパイプは野中以上に強い。
それは菅が、2010年の参院選以降、創価学会で選挙対策を一手に担っている副会長で広宣局長の佐藤浩と極めて親密な関係を築き、その佐藤は会長の原田稔と主任副会長で本部事務総長の谷川佳樹という、今の学会を動かす中枢と直結しているからだ。

「菅義偉首相」にしがみつく創価学会と公明党の限界 首相交代・深層レポート(前編)

2020-09-12

中国による対日工作、NPOや創価学会がパイプ役=米シンクタンク報告

 ・中国による対日工作、NPOや創価学会がパイプ役=米シンクタンク報告

「中国への自然な同調者たち」と指摘された創価学会・公明党

 肝を消したニュースだが創価学会員で反応している人がいない。アメリカは中国との戦争に舵を切ったと見てよい。トランプ大統領のバックについているのはキッシンジャー元国務長官(外交問題評議会)だが、創価学会は池田以外のチャンネルを持っているのだろうか? 安倍首相がこのレポートで辞任したとすれば、再登板するまでに公明党が野党になることは避けられない。維新と国民民主で公明党の穴を埋めることになるだろう。そこで再び小沢一郎が近寄ってくるという寸法だ。


三和の惣菜工場では労災事故が相次ぐ


私立大寄付金収入2位は創価大学で71.43億円