2013-02-02

日蓮とマントラ




 これは凄い。卓見だ。ビックリした。私も一時期考え続けた。で、結論が出ないのであきらめた。興味も潰(つい)えた。英知の閃光は脳に電気ショックを与える。そう。感電だ。ウトウトしていた私の目が覚めた。

 脳はリフレインに快感を覚える。例えば歌のサビ部分。また単純な行為の繰り返しも同様だ。ランナーズハイなど。一種の瞑想といえるが、やはり瞑想の本質とは言い難い。

 簡単な思考実験をしてみよう。朝から晩までひたすら唱題をする一生に価値はあるだろうか? ま、やってみなくちゃわからんわな。でも、やっている人がいないのだから「ない」と考えていいだろう。とするならば、マントラ口唱は宗教行為ではあっても宗教目的ではない。

 実は右脳は常に悟っている状態にある。そこから私は本覚思想を読み解いた。

本覚論の正当性/『反密教学』津田真一
本覚思想とは時間論/『生と覚醒(めざめ)のコメンタリー 1 クリシュナムルティの手帖より』J・クリシュナムルティ
本覚思想とは時間的有限性の打破/『生と覚醒(めざめ)のコメンタリー 1 クリシュナムルティの手帖より』J・クリシュナムルティ

 キーワードはやはり「今ここ」である。

 脳科学者のジル・ボルト・テイラーは脳卒中を通して脳という宇宙を体験した。その彼女がこう書いている。

 読経に聴き入ることは、感情と生理を伴う思考パターンに導くために、心を好ましくないループから抜け出させるもうひとつの重要な手段になります。祈りも、好ましくない思考パターンを、意図的に選んだ思考パターンに換えてくれるので、蜂の巣をつついた騒ぎのような言葉のくりかえしから、意識的にもっと平和な境地へ導く手段となるでしょう。

【『奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき』ジル・ボルト・テイラー:竹内薫訳(新潮社、2009年/新潮文庫、2012年)】

 瞑想とマントラに架橋する一言であると思う。

 若い者は@sinkousya氏に教えを請え。

奇跡の脳: 脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫)

脳内出血で悟りを開いたジル・ボルト・テイラー
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