このような集合知が発揮された会合を私は4回ほど経験している。四半世紀ほど活動してきたので出た会合は優に1万回を超えていることだろう。つまり4/10000の確率となる。集合知は皆の協力というよりもアクシデントや不測な発言から生まれる。何かがぶつかり合って火花を放ち、新しい何かが生まれるのだ。この時、その場には波のようにうねる力が働き、まったく予期しない方向へ人々の心が運ばれる。ただ不思議な高揚感に包まれ、終わってみれば「あれは何だったのか?」と温かい余韻が尾を引く。『集合知の力、衆愚の罠 人と組織にとって最もすばらしいことは何か』という書籍が学術的に解明しているのだが、amazonの評価は意外にも低い。たぶん経験者でなければ理解しにくいのだろう。私はかえって真のコミュニケーションを知る人が少ない事実に驚かされた。尚、集合知は群衆の叡智ではない。
集合知の力、衆愚の罠――人と組織にとって最もすばらしいことは何か
posted with amazlet at 19.02.06
アラン ブリスキン シェリル エリクソン ジョン オット トム キャラナン
英治出版
売り上げランキング: 29,139
英治出版
売り上げランキング: 29,139