2014-02-10

脱原発の敗北~東京都知事選

 投票率46.14%は敢えて問題にしない。過半数の都民は誰でもよいと判断したのだろう。前政権を担った民主も現政権の自公も原発推進である以上、私は今回が原発賛否を問う最後の機会だと捉えていた。苦い思いが横切る。反原発を掲げた細川護煕〈ほそかわ・もりひろ〉と宇都宮健児の得票を足すと、わずかながら舛添要一を上回るのだ。「左翼が折れてくれれば」との恨みが残る。ただし田母神俊雄の20万票を考慮すれば、都民は原発にゴーサインを出したと見てよい。危険は地方へ押しつけて平然とする東京都民(大半は地方出身者)に明るい未来が訪れることは決してないだろう。五輪開催の決定で気をよくしているのであろうが、多分その前に日中間で紛争事態が発生する。原発はエネルギーの問題ではなくして安全保障に深く関わっている。敗戦後の枠組みは確実に延長された。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を調印した後、ドル円が下落基調となるまでには数年を要することだろう。その時、日本の運命が決まる。



 失礼した。本日付の朝刊で報じられていたのは開票率34%であった。確定投票は以下の通りだ。

 舛添  211万2979
 宇都宮 98万2594
 細川  95万6063
 田母神 61万865

 2013年の参院選東京選挙区(山口那津男)の公明票は80万弱。このうち90%が創価学会員だと仮定すれば基礎票は72万票(※全国からの応援を考慮すればこれでも多めの見積もりだ)。参院選よりもトーンダウンすることを考慮すれば70%程度の投票率か。すると50万票程度が創価学会票と考えられる。


 結果的にはどの年代層でも舛添がリードしている。20代の田母神支持が目を引くが、やはり中国・韓国に対して毅然としたメッセージを放つ政治家がいないためだろう。決して若いから愚かというのではなく、田母神の声が彼らに届いていることを忘れてはなるまい。



日本の右傾化が決定的になった二つの出来事