2018-12-12

自民、参院選「2人目」論に創価学会激高

 ただ、公明にも「対抗策」がある。麻生の2人擁立論について10日に報告を受けた支持母体創価学会の主任副会長、山本武は怒りを押し殺した。「自民が本気で福岡に2人目を出すというなら、九州の他県の選挙区は全て推薦をしない」(2018/12/11付 西日本新聞朝刊

 麻生氏は11年の知事選で小川氏擁立を主導。公明党や当時政権与党だった民主党との相乗りに道筋を付けた。県関係者は麻生氏を「小川県政の生みの親」と評す。
 だが、16年の衆院福岡6区補欠選挙を境に、両者の関係は急速に悪化した。麻生氏は補選で、自民党県連が推す県連会長の長男を支援して敗北。小川氏が「中立」を保ったことに激怒し、以降、県などの行事で小川氏と同席しても会話することさえ拒んでいる。(2018/04/23付 西日本新聞朝刊

 それでも、麻生氏は「3人区は原則2人を出すのが自民党としての責務」と党選対本部に指示。候補探しを続けている。
 自民県連幹部は夏前、公明の支持母体である創価学会の九州幹部との間で「2人目は立てない」と密約を交わした。麻生氏の言動に、公明党県本部幹部は「来春の統一地方選で、自民はうちの支援がほしくないのか」と不信感を抱く。(2018/08/30付 西日本新聞朝刊

 小川洋福岡県知事は、一昨年に行われた衆院福岡6区の補選で、県連推薦候補の選対本部長を務めた麻生氏の応援要請を断った。小川県政の「生みの親」を自負してきた麻生氏の怒りは凄まじく、来年4月の県知事選に向けて新たな知事候補の擁立を図る構えだ。しかし、福博の財界が主体となった小川3選への流れは強まる一方。候補者は見つからず、麻生氏の思いは遂げられそうにない。(HUNTER 2018年9月26日 08:10