2015-08-03

大企業の凋落

 シャープが1200億円の資本金を取り崩し、1億円の中小企業となることを目論んだ。中小企業に対する税額優遇措置を狙ったトリッキーな手法に非難の声が高まった。政界からもクエスチョンがついた挙げ句、5億円に着地した。


 まったく個人的な見解だが、シャープの転落は「W-ZERO3」から始まったと考える。私は長らく音質が優れているPHSを愛用してきたが、これほど酷い機種に出会ったことはない。電話がつながらないどころか、自宅のパソコンから送ったメールが届くのに半日ほどかかることも珍しくなかった。カスタマーの対応は最悪で、アンテナショップにいるアルバイト店員は普通の質問にすら答えられなかった。

 W-ZERO3シリーズが発売されたのが2007年で、2008年3月期に過去最高の利益を出している。そして同年9月に起こったリーマンショックの影響を受けて凋落(ちょうらく)の一途を辿る。亀山工場神話も崩壊した。

 株主は「社長を社外から呼んで立て直せ」と迫った(【株主総会ライブ】シャープ 7)。

 続いて東芝の不正会計が明るみに出た。資本主義が信用で成り立っていることを踏まえると立派な犯罪である。株主の損失を思えば刑事罰が相応(ふさわ)しい。こんな会社が原子力発電所やミサイルをつくっているのだから日本の未来は相当暗い。





 果たして創価学会は他山の石とすることができるだろうか?