確か小泉首相が靖国参拝をした時と記憶するが、「日本人は歴史健忘症である」と池田が指摘した。検索したがソースは見つからず。聖教紙上で何度もキーワードとして使われていたはずだ。集団的自衛権に関する安倍政権批判がかまびすしいが、概ね創価学会員による批判は東京裁判史観に基づくもので、歴史の無知を露呈しているといってよい。
例えば創価学会員がよく知るガンディー~キング~マンデラという人権の系譜を見てみよう。ご存じのようにインドとアフリカ諸国は帝国主義時代における植民地であり、アメリカの黒人はまだまだ奴隷の余韻を残していた。エイブラハム・リンカーンが行ったのは黒人奴隷を兵士として採用することであって、黒人に人権を与えようとしたわけではない。政治テーマというよりはむしろ戦争上の戦術にすぎなかった。
有色人種国家は数百年にわたって西欧の列強支配下にあり、すべてを搾取されていた。その有色人種の曲がった背中を正したのが実は日露戦争(1904-05年)における日本軍の勝利であった。私も最近になって知った次第である。ガンディーは狂喜した。ブラック・アフリカンも熱狂した。有色人種が初めて白人を倒したのだ。
その後、日本は日英同盟に基づきイギリスからの要請で第一次世界大戦に参戦する。日本は戦勝国の一員となり、国際連盟の常任理事国入りを果たす。第一次世界大戦が終わりパリ講和会議(1919年)が開かれた。日本は歴史的な提案を行った。それが「人種的差別撤廃提案」である。ウッドロウ・ウィルソンアメリカ合衆国大統領が「このような重要なテーマは全会一致にすべきだ」と言い出し、結局廃案にされた。この一事が大東亜戦争の遠因となるのである。
・実は世界で最初に人種差別撤廃提案をしていた大日本帝国
振り返れば黒船来航(1853年)によって日本は開国に至ったわけだが、吉田松陰などの知識人たちは清国(しんこく)が阿片戦争で蹂躙(じゅうりん)されている実態を知っていた。ちなみにイギリスの教科書では現在でも阿片戦争を教えていない。つまり自国で黒船を製造できなければ欧米列強の植民地にされる危険性を理解していたのである。
その後、半植民地化された日本は不平等条約に苦しめられ、関税自主権を回復するために日本は戦争せざるを得なかった。
最後に簡単な事実を一つだけ書いておこう。日本が大東亜戦争に立ち上がったことによってアジア・アフリカ諸国の大半が独立することができた。国際連盟と国際連合の加盟国を見れば一目瞭然である。ガンディー~キング~マンデラの運動に力を与えたのは日本の存在であった。