2012-09-29

『思想としての法華経』植木雅俊(岩波書店、2012年)

思想としての法華経

 東西の古代文明が行き交う西北インドで成立した『法華経』には、異なる宗教、異なる民族の対立という試練を乗り越えるための寛容の思想が満ちあふれている。サンスクリット語原典からの緻密な読解を通して、画期的な現代語訳を成し遂げた著者が、共存と融和を希求する思想に込められた今日的な意義を問う。