混ぜるな危険
父と(大久保)清の妻がみだらな関係にあると、母が創価学会の会員に相談したことを聞いた兄貞吉は、このような背景があったからこそ、それを事実と思い込んで憤慨し、清の妻の実家まで伝えに行ったのであろう。このような兄の行為が決して悪意によるものではなかったとしても、清の兄に対する怒りと恨みに火をつける結果になったのは明らかである。 【『攻撃と殺人の精神分析』片田珠美〈かただ・たまみ〉(トランシュビュー、2005年)】