うっかりしていた。というか我ながら「ここまで創価学会への興味を失ったのか」と驚いた。これほど重要なニュースを見逃していたのだから。無論、とうの昔に聖教新聞の購読はやめている。真正の池田門下生であれば、過去ログしか紹介できない聖教新聞を読む意味はないので立場は違えども私と同じ行動を取るはずだ。
・新「創価学会会憲」---次期名誉会長候補に〝秋谷栄之助〟説が浮上!
戦略としては広布第一章から第二章にかけて最前線で戦ってきた人々が消えつつあるタイミングを狙ったものだろう。自分たちの過去を否定しながら前進するところが共産主義そっくりである。法主を否定し、戒壇本尊を否定して、既に一部の過激派からは初代・二代会長をも否定する論調が平然と出ている。ここから類推できるのは、ゆくゆくは三代会長の否定も避けられないことだ。
「会憲」だと? ったく大笑いだよ。これはキリスト教用語だ。つまり学会本部はヴァチカンとなったわけだな。次に始まるのは魔女狩りだ。しかも内容が信心と関係のないことで、会の憲法であれば会長や学会本部を縛るために設けられるのが筋だが、学会本部の権威・権能を強化するために設置された「会員支配の道具」となっている。
しかもこれ、外部のコンサルティング会社に発注して作った可能性があるのだ。
さて、アクセンチュア(※コンサルティング会社)の企画書で非常に興味深いのは、「広宣事業」の改革について示された部分だ。そこにはもはや仏教用語はかけらも見られず、日蓮仏法は影すらない。「会の価値」として中心に置かれているのは「三代会長の思想・行動」だけである。それを「不変の原理」として様々なコンテンツや経路で学会員や社会に伝えるべく、資料を収集し歴史を編纂(へんさん)するためのアーカイブ事業を打ち立てることが、企画書における目玉の一つでもあった。つまりはそれが現代における広宣流布というわけである。
【『創価学会秘史』高橋篤史(講談社、2018年)】
つまりだ、「池田大作という商品をどのように販売促進するか」が21世紀の広宣流布となったわけである。ま、電通や秋元康と手を組むのも時間の問題だろう。
私は秋谷に対しては高い評価をしている。彼の実務能力が長期間に渡る選挙戦を支えてきた事実を見逃すわけにはゆかない。ただし長らく池田にいじめられてきたこともあって積もりに積もった怨念が懸念される。谷川が見据えているのは池田逝去後の創価学会の資産であろう。会長となるタイミングを逸したことから、何か他の名誉を求めてとんでもない失敗をしかねない。
日蓮系の歴史は正統と正義を巡る分断の歴史である。そろそろ創価学会も分断していい頃合いではないか?